僕は数年前、慢性じんましんに悩まされていた40代の男です。大人です。
蕁麻疹になった経緯、症状や、どのようにして治まっていったかを記したいと思います。
この体験記を書いておこうと思った理由は、僕もじんましんに悩まされていたときに、よくネットで情報を集めていたからです。
色んな人の経験の記事や専門家の意見などを参考にしていました。
ほんと、藁をもすがる気持ち、そんな感じでした。
でも今思うのは、やっぱり人それぞれだな…ということです。
きっかけや症状、治るまでの過程など。
ですので、僕のこの記事も一人の体験談に過ぎません。
じんましんは慢性化すると本当に辛いです。
何もない時って幸せだな…ってつくづく実感します。
ですが多くの人が今も悩んでおられることと思います。
少しでも参考にしていただければ幸いです。
時期などの記憶が正確ではありませんが、できるだけ記憶をたどって思い出してみました。
このページの目次
私の慢性蕁麻疹のきっかけ、原因、過程など…
あれは4年くらい前の夏のことです。
40代に入ったころですね。
ちょうど男の厄年の頃です。
厄年と関係があるのかどうかは分かりませんが、何となくそれと結びつけてしまったり。
今思うときっかけだなと思う出来事があります。お尻にデキモノができたんです。
ニキビのようなデキモノで、ちょっと痛くてなかなか治らないな…と思っていました。熱い季節で汗をかくので座った時に不快だったのを覚えています。
ちょうどその頃に保育所に通っていた娘の夏風邪がうつったんです。
それでちょっと体調が良くないな…、なんて思っていた時にちょっと体がかゆくなることがあったので、いつもの風邪とちょっと違うな…あれおかしいな…、と思ったので病院に行きました。
近所の総合病院です。
症状を伝えると、皮膚科と内科を受診することになりました。
症状を話すと、風邪で免疫力が弱っていてアレルギー的な症状も出ているということでした。
ちなみに僕はそれまでに2,3度じんましんの経験がありました。その時は病院に行って薬を飲んだら治まりました。また花粉症歴は20年以上のベテランです。
皮膚科でお尻のオデキに塗る薬と、内科では風邪薬とアレルギー薬を数日分処方されたと記憶しています。
それから特に大事に感じることもなく過ごしていたのですが、何となく地味に体に異変を感じるようになりました。
体のどこかに最初にお尻にできたような赤い湿疹のような点が所々にできるようになり、それが微妙にかゆいんです。
覚えているのは、よく顔の口の端やおでこ、肘の内側などに赤い点ができました。
赤いニキビのようなデキモノです。
で、なかなか治らないので、近所で有名な皮膚科の病院に行ってみました。
とてもたくさんの患者さんが毎日押し寄せるような人気のある個人医院です。
僕は昔にもじんましんが出たことが2度3度あったので、じんましんという症状がどんなものかをある程度知っていました。
だからこの症状は今まで経験したことがある蕁麻疹とは微妙に違う感じを感じていたので、じんましんだとは思っていませんでした。
そうするとそちらの医師に、赤い湿疹のような点はペルペスで、かゆいのは、じんましんによるものだと言われました。
ヘルペスのような症状が出る体の免疫力が弱っている時には、蕁麻疹も出やすいんだよ、みたいなことを言われたのを覚えています。
そこで、じんましんはできるだけ早く薬で食い止めて出ないようにすることが大切なので、薬を処方するので飲んでください、もしこの薬を飲んで止まらなかったらまたすぐ来てください、といわれました。
その時に処方された薬は正確には覚えていないのですが、一般的な抗ヒスタミン剤だと思います。
で、その薬を飲み始めたのですが、しっかりとした効果が出ているのかがあまりはっきりとしないような感じでした。
でもその頃は、あまり深刻に考えていなくて結構いい加減に捉えていたような気がします。
正確には覚えていないのですが、適当に病院に行って、いい加減な気持ちでもらった薬を飲むというのを2.3回繰り返したと記憶しています。
しばらくしたら治るんだろうな、くらいに思っていたんでしょうね。
それからしばらくした時だったと思います。
仕事で夜遅くになった帰り道です。結構疲れていたと思います。
車を運転していたら、肩の後ろ側がかゆいなと思って掻いたら、なんか皮膚がザラザラしていて、アレ?と思って気になったんでコンビニに立ち寄ってトイレで鏡で見てみたら、赤くなっていて、蕁麻疹特有の皮膚の隆起のようなものが出ていました。
この時はドキっとしました。
この頃から、これは嫌だな…と思って、真剣に蕁麻疹のことを意識するようになったと思います。
薬が効かない。治らない。治し方は?薬を飲み続ける日々…
何度も病院に足を運びました。
治療といえば、薬も何度も代えたことです。
アレジオン、アレグラ、ザイサル、タリオン、ジルテック、アレロック…。
色んなアレルギー薬を試してみたのですが、どの薬も蕁麻疹をしっかりと食い止めることができず、効いているのかいないのか微妙な印象でした。
最終的にはアレロックを飲み続ける事になりました。
やっぱり今まで飲んできた抗ヒスタミン薬の中ではアレロックが一番ましかなという程度の感じでした。
アレロックは眠気が副作用としてあるそうですね。
僕は全く感じなかったのでその点はよかったです。
ステロイド系の薬は飲みたくなかったので避けたいということを医師に伝えました。
アレロックを飲んでいても、蕁麻疹的な症状は出る時は出ました。
薬を飲んでいると、僕の場合は全身に出るということはなかったのですが、体のところどころがかゆくなることがあり、掻くと、蕁麻疹が出ているという感じでした。
あと掻くと掻いた後がくっきりと赤く残りました。
これは接触性蕁麻疹というそうです。これはなかなか治りませんでした。
あと神経の微妙な異常を感じました。
例えば、おでこや耳が右側だけ触っても触られている感触がなんとなく違和感があったり、体がちくちく、ぞがぞかする感じとか。
これも蕁麻疹的な症状の一つだと思います。
こういった症状を感じている時は、本当に不快です。
何をしていても集中できないですし、苦痛でした。
どんな時によく症状が出たかを思い出してみました。
- 仕事で疲れている時
- たくさんお酒を飲んだ時やその翌日
- 激しい運動をした時
- 汗をかいた時
- 何気ない夕方
- 冬の指先が冷たい時や冷たい水を触った時。必ず、みみずばれのような蕁麻疹が指先にでました。
- 季節の代わり目。普段は症状がだんだんと気にならなくなってきても季節の変わり目は体がかゆくなったりすることが引きずりました。
…などです。
アレロックを飲みながら、こういった症状を我慢しつつ生活する日々を結構過ごしていたと思います。
原因をあれこれと考えるのですが、はっきりとは自分でもわかりません。
僕はお酒が好きで毎日ビールとウィスキーを飲んでいたのですが、それが原因として関係あるのかな…と思ったり。
やめたら治るのかな?とか。
やめませんでしたが。
病院でも蕁麻疹の場合、原因を突き止めるということはあまりないようです。
そもそも原因が分かってもしょうがないからなんでしょうね。
慢性的なじんましんは皮膚の誤動作反応が習慣化した結果だといわれています。
皮膚がその誤動作を覚えてしまって、くせのようになってしまって出てしまうそうです。
だからその誤動作を忘れさせるために薬を使ってできるだけ早く食い止めることが大切なんだそうです。
ピロリ菌が原因?
あと気になったのがピロリ菌です。
ネットで色々と情報を見ていたら、じんましんの原因の一つにピロリ菌があるというのを知りました。
ピロリ菌は結構な割合の人の胃の中にいる菌です。友人にも何人も調べたら居たという話を聞いていたので自分もいるのかもしれないな…と思ったんです。
調べて居たら、駆除する必要があるようですね。色んな胃にまつわる病気の原因にもなるようです。
それを知って、健康診断を受けて、人生初の胃カメラも挑戦してみました。
ピロリ菌を調べるためにです。
でもピロリ菌はいませんでした。
ちょっと何となくがっかりしたのを覚えています。
もしピロリ菌が蕁麻疹の原因であってくれたら、ピロリ菌を除去することによってじんましんが治まるかもしれないと思っていたからだと思います。
体質改善を試みる
これはダメだと思って、このころから意識し始めたことがあります。
根本的な体質の改善です。
時間がかかってもいいから根本的に改めないとこれはやばいな…と思ったんです。
僕が体質改善を意識して実践したことです。
食生活
食生活を見直しました。
インスタントラーメンやコンビニの食べ物などのインスタント食品をやめました。
単純に添加物がたくさん入っていそうだな…と思う食べ物です。
それまでは結構食べていました。
その代わりに、色んな野菜やきのこ類などをできるだけ毎日食べるようにしました。
具体的には色んな野菜類を入れたスープや味噌汁を作ってできるだけ毎日食べることにしました。
わかめ、きのこ類、人参をベースにその時に旬な野菜を入れて味噌汁を作ることが多かったです。これは今も続けている食習慣です。
サプリメント
フィッシュオイルのサプリメントを飲み始めました。
魚油(フィッシュオイル)はアレルギー予防や抗炎症作用に効果的といわれています。
また、アレルギー症状を持つ人が増えたのは、昔に比べて魚を食べる機会が減った人が増えたからといわれています。
ウォーキング
週に5日くらい夜一時間ウォーキングを習慣にしました。
このウォーキング中も蕁麻疹の症状を感じることがよくありました。
朝方に変えました。
僕は自宅で仕事をすることが多いのですが、夜に仕事をするのをやめて、朝早く起きてやることにしました。
…こんな生活を1年から2年くらいは続けたと思います。
これらの体質改善のための習慣がどれくらい効果があったのかは正直分かりません。
今も続けているのは、食生活と夜は12時までに寝て朝ちゃんと起きることくらいです。サプリメントもウォーキングも今はしていません。
フィッシュオイルのサプリとウォーキングは自分的にはあまり意味がなかったと感じています。
今でも大切にしているのは食生活と早寝早起きです。
治った?完治した?
この頃は本当にじんましんで悩んでいましたね。これいつ治るんだろう…もしかしたら、一生治らないんじゃないかな…なんて本気で思っていました。
蕁麻疹に対するストレスがさらにじんましんを招いているという悪循環も感じたり。
でもだんだん心の持ち方も変わってくるようになりました。
というか気持ちも慢性化してきます。
症状にもいい加減何も思わなくなります。
別にのたうち回るほどかゆくなかったら、もういいわ、付き合っていくわ、と開き直るような気持ちになりました。
結構この開き直りって大事なのかもしれませんね。
それからしばらくですね。
最初、蕁麻疹的な症状を感じてから、かれこれ3年は経っていたでしょうか。
だんだんと気にならなくなってきました。
それまでも症状の波というのがあって、『最近ましだな。治ってきたのかな…』と思っていたら、またひどくなったりというのが何度かあったので、自分の中で治ったというのを思わないでおこうというような気持ちもありました。
でもこの時は違ったようです。
少しづつ薬を飲むのを減らしていきました。でも全然変化がなかったんです。
もしかしたら、もっと前から薬を飲んでいなくても同じだったのかもしれません。
で、今に至ります。今は薬は全く飲んでいません。
体質が変わったのかどうか正直分かりませんが、一年や二年と、三年ってちょっと違うな…というのが僕の実感です。
やっぱり三年経つとちょっと変わってくるなという。
今、蕁麻疹に悩んでいる人も3年はかかることもあるということを知ってもらえたらという気持ちです。
でもまたいつあの時にみたいに戻るのか分からないという気持ちもあります。
だから完全に完治したのかどうかもわかりません。
僕よりももっと深刻な症状の人もいると思うので軽々しいことは言えません。
あくまでもぼく個人の感想ですが、一年くらいでは体質が変わったり治らないことって多いような気がしています。
まとめ
慢性じんましんってどれくらいの人がなる症状なのか分かりません。
でもお悩みの人は確実にいらっしゃると思うので、自分の体験談を書いてみました。
かゆいって命には関わらないかもしれませんがめちゃくちゃ辛いです。何をしていても集中できないですし。
僕も子どもがちょうど小さい時でめちゃくちゃ可愛いんだけど、自分の調子が悪い時は思うように可愛いがってあげられないんですよね…。何もない時が本当に幸せなんだな…って実感します。
僕も三年くらいは悩みました。
でも一生続くことってないらしいですし、世の中にはもっと深刻な病気で悩んでいる人がいるんだろうな…とか思いながらやり過ごして我慢しました。
僕が思うことはやっぱり長期目線での体質改善は大事なんじゃないかな…ということです。
あと体質改善を目指して生活習慣を改めて良かったことがもう一つあります。それは痩せたことです。10キロぐらい自然に体重が落ちました。
痩せたこととじんましんの症状が治まったことが関係があるのかどうかは分かりませんが、もしかしたら関係があるのかもしれません。
痩せたことについてはこちらの記事で詳しく書いています。興味がおありの方はぜひ読んでみてください。→ 10キロ痩せた!中年男性のダイエット成功体験談
とこんな感じです。僕の経験が誰かにとって少しでも参考になれば幸いです。